新卒で精神科看護師になることの強みとは?【新卒から精神科にいる看護師の提言】

strength精神科病院への就職・転職


こんにちは、意識低い看護師のはむです

皆さん、新卒で精神科に就職することに関して如何思われますか?

もったいない?
身体科からいけ?
新卒から精神科に行くことは甘え?

精神科の看護師は看護師じゃない?
むしろ新卒からチャレンジしていこうぜ


色々な意見があると思いますが、新卒から精神科に行きたいと考えている看護学生さんは、その様々な意見に翻弄され、迷いが生じます

ということで今回は【新卒で精神科に就職した看護師の強み】について書いていこうかなと思いますのでよろしくお願いします

目次

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新卒で精神科に就職する必要はない?


私の感覚ですが、世間一般では「精神科に新卒から就職する必要はない。身体科を経験して身体について学んでから精神科に就職した方が良い」という意見の方が多数派なのではないかと思います

精神科に勤務する看護師も同じような意見を持つ看護師は多いのではないかと思っています

こう思う人が多いのは当然ですよね。だって新卒から精神科にいる看護師さんの方が圧倒的に少数派なんですもん

多数決で多い方が是とされる世の中なので、その考え方の方が多いのは致し方ないことだと思いますし、その考えについて私も根本から否定する気もありません


私は「精神科には、身体経験のある看護師も、新卒から精神科を経験した看護師も必要なので、したがって新卒から精神科を選べるなら選んで欲しいと思う」というスタンスをとっています

理由を以下に書いていきます



看護師は身体についての知識・技術がなければ無価値であるというステレオタイプの存在


当然のことながら身体科経験のある看護師とない看護師では看護技術や身体疾患に対する知識に歴然とした差が存在するのは当然です

精神科で身体への看護技術・身体への知識にふれあう機会はどうしても少なくなってきますし、自己学習にも限界はあります

そして新卒から精神科に入職した看護師はそこを周りの看護師から槍玉にあげられるわけです

「身体の知識がないのに看護師名乗ってていいの?」みたいなね

それはいわば【看護師とは身体への看護技術・身体の知識を有していなければ無価値である】というステレオタイプが看護師・看護学生に存在している他無いのかなと思っています


看護師は下位の欲求を満たすためだけの存在ではない


【看護師とは身体への看護技術・身体の知識を有していなければ無価値である】と思い込むことは仕方がないことです


ヘンダーソンは


看護の基盤に基本的欲求・患者の個別性に合わせた援助の必要性・患者の独立性(自立)」の3つがあり

看護の基本的な概念は

基本的欲求を持つその人自体である「人間」

・人間を取り巻く「環境」

・人間自体の「健康」

・人間にアプローチする「看護」

の4つが基礎となって自立へ導くと述べていることを学んでいるはずです


身体科看護ではその基本的欲求のうち「低次への欲求へのアプローチ」がメインとなってくるのではないかと思います

そりゃあ、そこの欲求満たせなきゃ患者さんの生命はおびやかされますもんね

どうしてもマズローで言う社会的欲求・承認欲求・自己実現の欲求に対してのアプローチは優先順位が低くなっちゃうのも仕方がないんですよ

生理的欲求・安全欲求へのアプローチがメインとなってくる職場で働く・働いたことのある看護師が【看護師とは身体への看護技術・身体の知識を有していなければ無価値である】というステレオタイプに無意識化に陥ってしまうは仕方ないのかなと思っています

それゆえに【低次欲求へのアプローチの技術が身体科に比べると低い精神科看護師に新卒からなるな】と主張する人が多いのも飲み込みます。そのような価値観で働いてきた人たちの事を否定することはできません

ただ、個人的には【身体科看護師なみの低次欲求へのアプローチが出来て初めて看護師と言える】だんて価値観を持つ看護師なんてをつまらないなとは思っています

そうやって【高次欲求への看護】をおざなりにしている看護師さんは非常に多いとも思っています

新卒から精神科に就職した看護師の最大の強み

ここで本題に入りますが新卒から精神科に就職した看護師の最大の強みは

上記のステレオタイプに陥ることなく患者さんを全人的な目線で見ることができる

ことじゃないかなと私は思っています


新卒で精神科に就職した、看護師1年目から精神科に入院している看護師は

入院している患者さんを通して様々な欲求に遭遇します

もちろん精神科において低次の欲求が満たせないため入院治療を続けている患者さんも数多く存在しますが

社会的欲求以上の行為の欲求が満たせないため精神科での入院を余儀なくされている患者さんたちも数多く存在しています

そんな中で【全人的な目線で患者さんを見る】という価値観が形成されていきます

「私は患者さんの生命だけでなく、人生への看護をしている」という価値観が意識化・無意識化に形成されていきます

人生の看護のために、低次欲求に対しても高次欲求に対してもアプローチを行っていくんです



もちろん、一般科でも上記のステレオタイプに陥っていない看護師さんは存在するとは思っています

身体科出身でも様々な欲求に対するアプローチを実践している看護師さんは多いとは思います

ですが【看護師とは身体への看護技術・身体の知識を有していなければ無価値である】というステレオタイプ、いわば価値観が形成された場合身体科に勤務したのちに精神科に勤務したとしても一度形成された価値観の変容はなかなか難しいのではないかと思っています

少なくとも、私のちっぽけな看護師経験の中でも、身体科経験のある看護師さんの中でその上記のステレオタイプの存在を感じる人もいますし

全人的な目線で患者さんを見るという行為は同じ看護師経験を持つ看護師同志を比べてみると、新卒から精神科で働いている看護師の方が長けているように見えてしまいます

中にはそのステレオタイプの存在を疑うことなく「たかが精神看護」と高を括る看護師さんも残念ながら多く見てきました


身体科出身の精神看護の価値観を伝えることが出来る


私が記事の冒頭に「身体経験のある看護師も、新卒から精神科を経験した看護師も必要である」と述べましたが

もちろん、身体経験のある看護師さんも精神科には必要です

熟練した看護技術を有する看護師の存在が精神科の患者の命を救うことは多々あります

そんな時精神科経験のみの看護師は後れを取ることは多いと思います

でも、そんな看護技術を有する身体科出身の看護師に精神科看護の価値観を伝えることができるのはやはり新卒から精神科を経験した看護師なのかなと思います

そんな2種類の看護師が揃って初めて精神科の患者さんへ良い看護を提供できるものであると私は思っています


それが「身体経験のある看護師も、新卒から精神科を経験した看護師も必要である」というスタンスをとっている理由です

新卒から精神科にいることをコンプレックスにしないで欲しい

もし精神科経験のまだ浅い新卒から精神看護に従事する若手看護師さんの中で「自分は身体経験がないから・・・」ってコンプレックスを持っている看護師さんがいましたら

コンプレックス捨て去り自分は精神科看護師であるということに胸をはってもらえたらなと思います

自分が精神看護のスペシャリストへの道を歩んでいることに自信を持ってもらえたらなって思います

認定看護師・専門看護師資格を取得するとかは関係なしにね



もし新卒から精神科に入職することに不安があって迷っている学生さんがいたら

思い切って新卒から精神科に飛び込んでみませんか?

その決断が今後のあなたの看護師人生に大きな影響を与えるかもしれませんよ?

ポロリもあるよ
https://notautinurce.com/2021/07/18/seisinnsosusume/


まとめ

私は中堅看護師ですが同じ看護師歴を持つ身体科経験のある看護師に比べ、圧倒的に身体的な看護技術・知識については劣っていると感じています

でも「俺は看護師だー!」ってドヤ顔で言っています

この記事が多くの看護学生、新卒から精神看護に従事する若手看護師に多く届くことを願って、この記事を締めくくろうと思います

またね










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