精神科勤務の看護師さんの中で、他領域で働く看護師さんから
「精神科っていいよね!命に関わらない職場だし!プレッシャーとか無さそう!」
とか言われたことないですか?
精神科でも命に関わる場面に遭遇することは多いですが、あんまりわかってもらえないことも多いです
ということで今回は精神科で発生する命に関わる場面というテーマで記事を書いていきたいなと思います
目次
患者さんの自殺
これが精神科で最も問題になってくる死因であると思います
実際に発生する確率はそんなに高いわけではないですが、未遂現場には私も何度も出くわしています
縊首(首吊り)による手段を選択される患者さんが多く
病棟・病室内のあらゆる場所に引っかかるところを探し、また面会にて巧妙な手口で紐類などを黙って持ち込み、実行に移してしまうことは多いです
もちろんそんなことさせないように日々看護師も見回っていますが、それでも防ぎきれない現状はあると思います
元々自殺リスクの高い患者さんが入院する救急病棟で発生することが多いですが、長期入院患者を多く抱える療養病棟でも発生することはあるので気は抜けませんし
発見してしまったときのショック
その後の警察からの事情聴取
家族さんが病院を訴えるとあればその後の裁判
など看護師側の負担もとてつもなく大きいものとなってくることもあります
患者さんの窒息・誤嚥
高齢化が進んでいる療養病棟では患者さんの窒息というリスクが常に付きまといます
発生頻度も非常に高いです
窒息の要因としては
・高齢による嚥下機能の低下
・抗精神病薬の副作用による嚥下機能の低下
・療養病棟入院患者さんに多い早食い
・異食
・間食への熱望
などがあげられます
対策として、食事形態の変更や病棟でのパン食の禁止・看護師や家族の見守りの元摂取していただくなどあります
しかし、余計にパンなどへの欲求が高まるからか面会の人にこっそりパンを持ってきてもらって窒息することなども多く注意深く観察していく必要があります
もちろん誤嚥性肺炎のリスクも滅茶苦茶高いです
嚥下機能に関してはなんせ注意深く観察していく必要があります
患者さんの転倒・転落
・高齢の患者さん
・抗精神病薬を増薬している患者さん
・抗精神病薬の副作用である錐体外路障害が起こっている患者さん
・錯乱状態の患者さん
・自分でなんでもしようとする患者さん
などは、転倒転落リスクは非常に高いです
時に致命的な頭部外傷を負い、そのまま亡くなられる患者さんも少なくはありません
適切な治療を受けられず死亡
一般科では治療困難な認知症患者さんが精神科に入院することは多々あります
その中には精神科では対応できない一般科での治療が必要不可欠な患者さんもいますし、精神科に入院中・持病が悪化しても一般科では見てもらえない患者さんもいます
そして家族さんが積極的な治療を望まなければ、そのまま精神科病院で亡くなっていく場合が多いです
「ああ、この患者さん、精神科じゃなければもっと苦しまずに済んだんじゃなかろうか・・・」
って思うこともしばしばあります
アルコール依存症の患者さんの突然死
アルコール依存症の患者さんの中には非常に身体の状態が悪い状態にもかかわらず、アルコールによりその自覚症状もない患者さんも多くいます
そんな患者さんが脳卒中・心筋梗塞・急性膵炎・食道静脈瘤破裂などなどを精神科入院中に引き起こし、死亡するなんてことも往々にしてあります
元々突然死の原因の10%がアルコール関連死と言われているくらいリスクが高いので注意が必要です
そういえばアルコール依存気味の看護師さんも多い印象ですので注意が必要ですね!
精神症状が活発で入院してきた患者さんが実は身体疾患だった
精神症状が活発で入院されてきた患者さんが、その精神症状は身体疾患由来のものだったー!なんてこともたまにあります
それを見るために入院時検査でスクリーニングするのですが、あまりにも精神症状活発な方などは検査することもままらないですからね
結果的に発見が遅れることがあります
精神症状を併発する身体疾患といえば
よく精神疾患と誤認される抗NMDA受容体脳炎
髄膜炎
脳腫瘍
などがあります
私も過去に精神症状活発だった患者さんがいきなり昏睡して、髄膜炎だったことが判明して救急搬送されたなんてこともありました
その患者さんがどうなったのかは知りませんが
長期入院患者さんの死亡
入院期間が長期となり、そのまま精神科で一生を遂げる患者さんも珍しくありません
その患者さんと何十年と関わってきたベテラン看護師さんなんかは、訃報があるとしみじみ悲しくなる人もいます
まとめ
今回は精神科で発生する死因について書いてみました
わりとフィジカルアセスメントも必要な場面も多いのですが、やはり精神科経験のみの私としては自信がないところでもあります
幸いにも身体科経験者の看護師さんが中途で入ってくるので助けてもらうことも多いんですけどね
ということで、身体科経験の看護師さんは非常に心強い存在でもあるんです

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