こんにちはー意識低い看護師のはむです
さて先日、こんな質問が来ていました
質問意図としてはおそらく【メンタルの弱い看護師・看護学生である私は精神科看護師の適性はあるか】もしくは【メンタルの弱い看護師である精神科看護師として向いていないように感じるのだけれどもどうだろうか】なんかなって思います
というわけで、今回は【メンタル弱い人は精神科看護師に向いているのか否か】という内容について記事を書いていこうと思います
さっそく行ってみましょう
目次
はじめに
まず前提として私は【看護師向いている向いていない論】は嫌いです
詳細については以下の記事を参照していただければいいなって思います
画像クリックで記事に行くことが出来ます
この記事を読んでいただければ、【看護師に向いていないんじゃないか】という発想が如何に視野が狭いか、そのような事を考えなくても良いか、ということが分かるんじゃないかなって思います。
それは【精神科看護師に向いているか否か】も同様です
自分が精神科看護師に向いているか向いていないかについて考えるのは、特に就職前ならナンセンスなのかなと思います。詳しくは上記記事を見てみてくださいね
したがって私の答えは【メンタルが弱いのと精神科看護師に向いているかは関係ないよ、だから安心して精神科に就職してみてね!だめなら次さがそ!】というものになります
【メンタルが弱い】から精神科向いていないと思う理由とは
さて、この【メンタルが強い・弱い】って言葉は世の中に氾濫していますが、イメージとして【メンタル弱そうな患者さんが多い】とされる精神科医療の現場でその言葉が使われることはありません
そらそうですよね。こんな【メンタル強い・弱い】なんて抽象的な言葉を精神科医療で用いるわけありません。
なので、私も精神科看護師としてあまり【メンタル強い・弱い】という発信をしないように心がけています。たまにしますけどね。
ですが今回の質問は【メンタルが弱い】というワードが入っていましたので、精神科看護というより一般的なイメージとしての【メンタル強い弱い】を基準に応えていこうかなと思います
んで、【メンタル弱いと感じている人が精神科に向いていないと思う】理由っておそらく
①患者さんから暴言を吐かれて、くじけそう
②患者さんの話に自分が引き込まれそうになって、自分もおかしくなりそう
③患者さんからの暴力でトラウマになりそう
④患者さんの自殺に直面したときに立ち直ることが出来なさそう
⑤自分のメンタルもままならないのに、患者さんのメンタルケアが出来るのだろうか
⑥患者さんに共感しすぎてしまい、治療的関係から外れる事態に陥ってしまわないだろうか
このあたりになって来るんじゃないかなと思います。私自身、自分がメンタル弱いから精神科向いていないという発想に至ったことは無いので分からんですが、予想される理由はこんなもんになるんじゃないかなと思います
他にもあるよ!って人はTwitterなどでコメントをもらえると嬉しいです
とりあえず、今回は上記6項目の理由が【精神科への適性の有無に関係ないんだよ】ってことを話していきたいかなと思います
誰だって辛い
まず初めに①~④について書こうと思うのですが
この①~④っておそらくメンタルが強かろうが弱かろうが誰だって辛いもんは辛いです
患者さんから暴言を吐かれて全く動じない人などいないと思いますし
患者さんの訴えを聞いてて頭おかしくなりそうだと思うこともあるでしょうし
患者さんから暴力を受けたら、その記憶がフラッシュバックされるなんてことはままある話ですし
患者さんの自殺に直面したときに、全く動じない人はそれはそれでどうかと思います
経験年数が長くなってくるとある程度辛くなくなってくるものは有りますが、それはメンタル強い・弱いとかそういう話では無くて、ただの慣れです
別に精神科看護師、メンタル強いわけではないです。
なぜ我々がそんな辛い現実に直面したときに耐えうることが出来るか。それは精神科看護の場では【辛い現実に直面した時に、リカバリーできるような体制】というものが整っているからかなって思っています
看護師が辛い現実に直面したときに、そのまま放っておく職場など精神科医療の場ではあまり無いんじゃないかなと感じます
精神科看護はチームで関わります。PNSの場合もあるかもしれませんが。
同僚が患者さんの対応で辛くなってしまった時「同僚さんはあの患者さんと関わるのが辛そうだ。だからある程度距離をとれるようにしよう。皆で関わって負担を分かち合おう」となることが多いです。
またそのことを同僚を伝えて安心してしてもらえるようにしますし、同僚の愚痴も真摯に聞くことで、同僚の回復を待ちます
上司なども辛くなった部下に対して責めることなく、部下のカウンセリングに入ったり、患者さんの対応をしたりします
(それをしてくれない上司も中にはいますが・・・管理能力ないなって切り捨てていいんじゃないかなって、平看護師の目線からして思います)
そうやって負担を分かち合い、辛くなる機会を減らす、同僚の回復を待つことは多いです
おそらく①~④の理由で精神看護に向かないと考えている人って【患者さんのこと全部抱え込まなきゃいけない】って思っているのかなあと感じます
そんなことないです。精神科看護は受け持ち患者さんだろうが皆で関わるものなので、抱え込まなくても良い職場なんですよってことを言いたいですね
なので、①~④の理由で精神看護に向かないと考えている人は、臆せず精神科看護の門を叩いてほしいなぁと思う次第です
メンタルが弱いという個性は武器になる
⑤~⑥の理由で精神看護に向かないと考えている人の方が多数派なのかなぁって思ったりしますが、私としては「ちょっと待って!それで精神看護を諦めるのは勿体ないよ!」と思います
あなたのそのメンタル弱いという個性は、患者さんに共感する能力だともいえると思うんです
【精神看護は共感!】ってことは良く言われますが、案外患者さんに共感できる看護師さんって少ないもんです
私は全然患者さんに共感できません、共感するふりしかできません。患者さんに「お辛かったですね・・・」って声かけるたび、全然辛い気持ちが分からんと思う自分にジレンマを抱えながら対応をしています
だからこそその共感する能力は、あなたの個性ですし、それを求める患者さんは多いはずですし、なんなら私もその能力はうらやましいと感じる限りです
入職したての看護師さんの中で共感しすぎて治療的関係から外れがちになる看護師さんも案外多いです。それを私は是とはしませんし、その様子を見かけるたびに度々ツッコミすることはあります。しかしながら、その関りが患者さんに必要だったなんてこともままある話なのかなとも思ったりします
共感しすぎて辛くなってしまった場合は前項でも言いましたが、同僚を頼ってください。自分一人で抱え込まないでください。
んで治療的関係の終結時に自分の関わりを患者さんと振り返ってみてください。その後自分だけで振り返ってみてください
それを繰り返すことで、精神科看護師としてのレベルは上がっていくのかなとも思います
だから⑤~⑥精神看護に向いていないと考える人は、思い直してもらえると嬉しいなとも思います
そのメンタルが弱い自分という存在は、精神科看護の場では一番求められるものなのかもしれません
・・・その前に【自分のどういう所がメンタル弱いのか】ということについては具体的な言語化はしてほしいなとは思いますけどね
まとめ
今回は【メンタル弱い人は精神科看護師に向いているのか否か】という内容について記事を書いてみました
まーね!精神科看護で働いたことない人は不安になりますよね!実習だけの経験じゃどうしても自分の短所はクローズアップされやすいとは思いますしね!
あんまり気にせず、飛び込んでもらったらいいんじゃないかなって思います。どうしても自分でダメそうだなって思う人は辞めといてもいいと思いますけどね
またね!
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